建設業許可がなくても請け負える工事とは？
建設業法において、建設業許可がなくても請け負うことができる工事が2種類あります。
一つは軽微な建設業工事、もう一つは付帯工事です。
建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事に付帯するほかの工事（付帯工事）をも請け負うことができるとされています。
付帯工事とは、次のいずれかに該当する工事であって、それ自体が独立の使用目的に供されるものではないものをいいます。
①主たる建設工事を施工するために必要な他の従たる建設工事
②主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる建設工事
付帯工事は金額に関係なく、５００万円以上であっても無許可で請け負うことができますが、許可を受けた建設業に係る建設工事（主たる建設工事）と主従の関係にあるため、原則として付帯工事の金額が主たる建設工事の金額を上回ることがありません。
▼建設業法
（付帯工事）
第４条 建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては、当該建設工事に付帯するほかの建設業に係る建設工事を請け負うことができる。
付帯工事の判断の方法
国土交通省の「建設業許可事務ガイドライン」では、「付帯工事の具体的な判断にあたっては、建設工事の注文者の利便、建設工事の請負契約の慣行等を基準とし、当該建設工事の準備、実子、仕上げ等に当たり一連又は一体の工事として施工することが必要又は相当と認められるか否かを総合的に検討する。」と記載されていますが、これはどう判断してよいか余計に悩ましいです。
付帯工事は簡単に言うと、建設業許可を受けて行う主たる建設工事を施工するために、どうしてもくっついてきてしまう切り離せない建設工事のことですので、そのような視点でご判断いただくと良いかと思います。
付帯工事の事例
付帯工事の事例をいくつか挙げてみます。
▼付帯工事の事例
| 作業の内容 | 主たる工事 | 付帯工事 |
| ①室内の建具取り換えリフォーム工事に伴う壁はがし・壁貼り工事 | 建具工事 | 内装仕上工事 |
| ②建物の外壁塗装工事をするために行う足場工事 | 塗装工事 | とび・土工・コンクリート工事 |
| ③駐車場の舗装工事をするために行う造成工事 | 舗装工事 | とび・土工・コンクリート工事 |
これらの付帯工事はすべて主たる工事を施工するために「どうしてもくっついてきてしまう切り離せない建設工事」です。付帯工事だけでは意味をなさず、主たる工事と付帯工事が一体となって、初めて意味を成すものです。
付帯工事はあくまでも主たる工事を施工するための措置であるととらえて、なんでもかんでも付帯工事として請け負うことはいけません。
建設業許可の申請はアオダモ行政書士事務所までご相談ください
５００万円以上の工事を請け負う際には工事内容に適した建設業の許可が必要となります。
建設業許可の申請には許可要件を証明するために膨大な資料を用意する必要がございます。
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